日常



朝、六時半起床。トーストを焼いて、申し訳程度の朝食を放り込み、会社に行く準備をする。時刻を知るために、毎日惰性で見ているテレビを付ける。毎朝不自然なくらいに明るい女性アナウンサーが、これも毎日惰性で確認してしまう星占いを、少々沈んだ声で告げる。

「心配さんは――座。何かと運まわりがよくない一日です――」

周期的にまわってくる凶運に、気にするわけでもなく家を出る。

毎日乗る電車は、ラッシュ時のすき間をぬったような、人は多いがそれほど息苦しくもない程度の混み具合のはずだった。が、今日は自分で立っているのか、周りの人間に支えられているのか、わからないほどのスシ詰めだ。しかも乗車口付近で駅につくごとに、波におし流される。

最悪だ。星占いのことが頭をよぎる――そんなものは信じない。

朝からうんざりしながら、ドア際に追いやられて否が応にも外の景色が見える。


――ああ、なんてこった。


晴れた朝の景色。線路沿いの平和な住宅。その窓の一つから、ゆらゆらとぶらさがっているモノを見てしまった。こともあろうに、目まで合った。

面倒臭いものを見てしまった。

今日も俺はついてない。









高槻彩さんから頂きました。
どうも有り難う御座いました!


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